簡単にできる!基礎代謝を上げる食事・運動・生活習慣のポイント

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ダイエットに取り組んでいるものの、なかなかやせられないと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。ダイエットがうまくいかないのは、基礎代謝が低いことが原因かもしれません。この記事では、基礎代謝とダイエットとの関係のほか、基礎代謝を上げる方法についてご紹介します。

そもそも基礎代謝とは?

私たちの体は、日々エネルギー消費を行っています。1日に消費されるエネルギーの約60%が基礎代謝で、約10%が食事誘発性熱産生、約30%が身体活動量です。

基礎代謝は、生命維持のために消費される必要最小限のエネルギーのことで、1日の総消費エネルギーのうち、過半数を占めます。運動などで体を動かしていないときにも消費されます。

食事誘発性熱産生は、食後に代謝量が増大することです。摂取した栄養素の種類によって消費量が異なります。

身体活動によるエネルギー消費は、日常生活での活動や運動によるものです。

1日あたりの基礎代謝量は、成人女性では約1,100キロカロリー、成人男性では約1,500キロカロリーとされています。

女性に比べて男性の基礎代謝量が高いのは、基礎代謝量は筋肉量も影響しており、一般的に女性よりも男性の筋肉量が多い傾向にあるためです。

なお、基礎代謝は個人差がありますが、通常、女性は10代前半、男性は10代後半でピークを迎え、年齢ともに低下していきます。ダイエットに取り組んでも昔と比べてやせにくくなったと感じるのは、基礎代謝量の低下も影響しているかもしれません。

出典:「身体活動とエネルギー代謝」(厚生労働省)

出典:「加齢とエネルギー代謝」(厚生労働省)

出典:「食事誘発性熱産生/DIT」(厚生労働省)

【食事】基礎代謝を上げる方法

基礎代謝を上げるためにどのような食事を意識すると良いのか、3つの方法をご紹介します。

白湯を飲む

水分を摂ることで体の巡りが良くなり、代謝アップにつながります。特に就寝中は水分が失われやすいため、巡りを良くするには起き抜けの水分補給が重要です。

また、朝は1日のうちで体温が低い時間でもあることから、白湯を飲むことで胃腸が温まり、代謝の促進につながります。

体温の上がる食材を摂る

体温が上がると基礎代謝がアップするといわれています。食べ物の中には体を温める食材もありますので、体温上昇につながる食べ物を取り入れて代謝をアップさせるのもひとつの方法です。

具体的には、以下の食べ物がおすすめです。

・未精製の食材(黒糖、胚芽米など)

・寒い地域で採れる食材や、冬が旬の食材(にんじん、れんこん、ごぼう、ほうれん草など)

・発酵食品(味噌・納豆など)

・たんぱく質が豊富な食材(肉、魚など)

・ビタミンEが豊富な食材(ナッツ類、アボカドなど)

そのほか、体を温めてくれる香辛料を料理に取り入れてみるのも良いでしょう。代表的なのが唐辛子や生姜です。

唐辛子に多く含まれるカプサイシンは、アドレナリンの分泌を促進し、エネルギー代謝を促します。ただし、大量に摂取すると胃粘膜の保護に影響を与えるおそれがあるため、食べ過ぎには注意しましょう。

生姜に多く含まれるジンゲロールも、血行促進や体温上昇など基礎代謝をアップさせるのに役立ちます。

腸内環境を整える食材を摂る

食事で基礎代謝をアップさせたいなら、腸内環境の改善に効果が期待できる食材もおすすめです。胃腸の動きが鈍ると基礎代謝も落ちるとされているためです。

腸内には多くの腸内細菌が存在し、善玉菌と悪玉菌、日和見菌の3つに分類されます。悪玉菌は運動不足や偏食などで増えやすく、便秘や下痢など身体にさまざまな悪影響を及ぼします。腸内環境を整えるには、善玉菌を優勢としたバランスを保つことが大切です。

善玉菌を増やして腸内環境を良くするには、善玉菌のエサである食物繊維の摂取がおすすめです。特に、大根や玉ねぎなどによく含まれる水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなりやすく、腸内環境の改善に役立ちます。

きのこ類やや豆類に多い不溶性食物繊維も、便のカサを増やし排便を促すため、積極的に摂取したい成分です。

水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、どちらもバランスよく取り入れた食事を心がけましょう。

【運動】基礎代謝を上げる方法

基礎代謝を運動によりアップさせる方法を2つご紹介します。

筋トレ

基礎代謝を上げたいなら、筋肉をつけるのも効果的です。筋肉量を上げるなら、大臀筋や太ももなど、大きな筋肉を使う筋トレのメニューを取り入れてみると良いでしょう。

おすすめの筋トレメニューを2つご紹介します。

<ヒップリフト>

1.床に仰向けで寝て膝を90度に折り曲げ、腰幅に両足を開く

2.両腕は体側面に置いて、足裏全体を使いお尻をゆっくり上げて、肩からひざを一直線になるようキープする

3.お尻をゆっくりと元の位置までおろす

<ワイドスクワット>

1.足を肩幅よりも開いて立ち、つま先は外側に向ける

2.太ももが床と平行になるまでお尻を落とす

3.ゆっくりと元の状態に戻す

ウォーキング

基礎代謝を上げたいなら、ウォーキングもおすすめです。体温が上昇しやすい16時から18時あたりを目安に行うと良いでしょう。

通勤でひと駅歩く、買い物に徒歩で行くなど、無理のない方法から始めることをおすすめします。

ウォーキングで基礎代謝を上げるために意識したいのが、横隔膜の働きです。横隔膜は、胸腔と腹腔の間に存在する深層筋肉で、呼吸に大きく関係しています。

ウォーキングでは、横隔膜などの、深層筋肉を意識するのがポイントです。横隔膜がしっかり動くように、呼吸を大きくゆっくり行いながらウォーキングしましょう。

【生活習慣】基礎代謝を上げる方法

ここでは、日々の生活で心がけたい基礎代謝アップの習慣を2つ見ていきましょう。

お風呂に入る

体温を上げて基礎代謝も上げるには、シャワーよりもお風呂につかるのがおすすめです。湯船に10分程度つかると、体温がだいたい1度ほど上昇するといわれています。

体温は1度上昇すると、代謝量が13%上がるといわれているため、毎日継続することが大切です。

お湯の温度は少しぬるいと感じる程度を目安にします。熱いお湯につかると、急激に体温が上昇して身体に大きな負担がかかるおそれがあるため、注意が必要です。

ストレッチをする

基礎代謝を上げる生活習慣に変えたいなら、ストレッチを習慣にするのもおすすめです。ストレッチは、筋肉をほぐして体を温め、代謝を上げてくれる効果が期待できます。

特に寝ている間は、姿勢によっては血流やリンパの流れが妨げられてしまうこともあり、体も固まりやすいです。朝起きたらストレッチをして体をほぐすことを習慣にしてみるのも良いでしょう。

おすすめのストレッチ方法を2つご紹介します。

<腰回りのストレッチ>

1.床に仰向けで寝て右足を上げ、90度に曲げて左側に倒す

2.顔は右に向け、呼吸を止めずに10~30秒ほど腰回りを伸ばす

3.左足も同様に行う

<全身のストレッチ>

1.床に仰向けで寝て両手を組み、手のひらを頭上に向けて伸ばす

2.気持ちよく呼吸が続けられるところで30秒手足を上下に伸ばし、身体の力を緩める

まとめ

今回は、基礎代謝を上げる方法について、食事、運動、生活習慣に分けてご紹介しました。

基礎代謝が上がることによってエネルギーが消費されやすくなり、ダイエットの効率も上がります。前よりもやせにくいと感じたら、基礎代謝を上げる生活を意識してみてくださいね。