即効性アリ!乾燥肌対策におすすめの栄養素と食べ物

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肌にうるおいを感じられず乾燥肌で悩んでいる場合は、毎日のスキンケアと食事を見直しましょう。肌のケアとして食事は軽視されがちですが、実は肌トラブルを防ぐためにも大切なことです。 本記事では乾燥肌で悩んでいる方のために、食事が大切な理由を解説しつつ、おすすめの栄養素や食べ物をご紹介します。即効性のある対策方法を探している方も参考にしてみてください。

乾燥肌の改善には「食事」が重要

乾燥肌の原因として、肌のターンオーバーの乱れが挙げられます。 

肌のターンオーバーとは、古い肌細胞が新しい肌細胞へと生まれ変わる仕組みのことです。ターンオーバーにはサイクルがあり、20代の健康な方だと約28日、30~40代の方であれば約45日が目安とされています。

ターンオーバーのサイクルが通常よりも早すぎたり、遅すぎたりすると、肌のターンオーバーが乱れている状態にあるといえます。この状態に陥ると、新しい肌細胞がまだ作られていないのに古い肌細胞が剥がれ落ちたり、逆に新しい肌細胞が作られているのに古い肌細胞が剥がれ落ちなかったりしてしまうのです。

肌が健やかな状態を維持できるのは、肌のターンオーバーのサイクルが正常に保たれているからです。しかし、栄養不足などによって肌のターンオーバーが乱れると、肌のバリア機能が低下し、乾燥肌が引き起こされてしまいます。 

乱れたターンオーバーを正常な状態に戻すには、肌に欠かせない栄養素をバランス良く摂ることが大切です。肌のターンオーバーが正常に戻れば、乾燥肌の改善が期待できます。 

乾燥肌の人が摂るべき栄養素とおすすめの食べ物

肌のターンオーバーを正常に戻し、健やかな肌をつくるには、どのような栄養素を摂ると良いのでしょうか。

乾燥肌の人が摂るべき栄養素と、おすすめの食べ物をご紹介します。

タンパク質

タンパク質は肌細胞の原料となる栄養素であるため、不足すると肌トラブルにつながります。また、タンパク質にはコラーゲンが含まれており、肌の弾力を保つには必要な栄養素です。 

タンパク質が含まれる食べ物には、肉、魚、卵、乳製品、大豆類などがあります。食事をうどんやラーメンなどで簡単に済ませることが多いと、炭水化物はしっかりと摂れるものの、タンパク質が不足してしまいます。

タンパク質は食事で不足しやすい栄養素でもあるため、意識して日々の食事に取り入れましょう。 

ビタミンA

皮膚や粘膜の健康維持をサポートする栄養素です。ビタミンAが不足すると、乾燥肌になりやすくなるため、食事でしっかりと摂りましょう。 

ビタミンAは、にんじんやほうれん草、レバー、卵などに含まれます。これらの食材を使った料理を作るなど、ビタミンAが不足しないように心がけることが大切です。 

ビタミンB群(B2、B6)

ビタミンB群は、肌のターンオーバーを整える栄養素として知られています。乾燥肌対策としては、特にビタミンB2とビタミンB6を摂取しましょう。

ビタミンB2

ビタミンB2は、皮膚や粘膜などの細胞の再生に役立つ栄養素です。ビタミンB2不足は肌のターンオーバーの乱れに直結するため、食事でしっかりと摂取しましょう。 

ビタミンB2が含まれる食べ物として、納豆やアーモンド、モロヘイヤなどが挙げられます。タンパク質やビタミンB6と一緒に摂取することで、肌のターンオーバーを促進させる効果が期待できます。 

ビタミンB6

ビタミンB6は、タンパク質の元となるアミノ酸の代謝に必要な栄養素です。食事で摂取したタンパク質は、そのままだと吸収できないため、体内でアミノ酸に分解される必要があります。

分解されたアミノ酸は体内で吸収された後に体に必要なタンパク質に再合成されますが、この過程において必要となるのがビタミンB6です。

つまり、肌の材料となるタンパク質をいくら摂取しても、ビタミンB6が不足していると肌のターンオーバーは乱れやすくなってしまいます。皮膚の健やかな状態を保つにはビタミンB6も摂取する必要があることを覚えておきましょう。 

ビタミンB6が含まれる食べ物には、鶏肉やマグロ、カツオなどがあります。冷凍食品や加工食品ではビタミンB6が減少してしまうため、新鮮な状態で食べるのがおすすめです。 

ビタミンC

ビタミンCは、美肌に良いといわれることが多く、美容に関心がある方なら意識して摂取しているのではないでしょうか。

ビタミンCは、肌の弾力を保つコラーゲンの生成を促すのに欠かせない栄養素とされています。 

また、抗酸化作用があるため、体内に過剰に発生した活性酸素を除去するなど、肌の健康維持に欠かせません。 

ビタミンCが含まれている食べ物には、イチゴやレモンなどの果物のほか、ブロッコリー、じゃがいもなどの野菜があります。

ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い性質があるため、調理の際には気を付けることも大切です。ただし、じゃがいものビタミンCについてはでんぷんで保護されており、加熱しても分解されにくいので、しっかりと火を通しましょう。 

ビタミンE

ビタミンEには血行促進作用があります。また、肌のターンオーバーを促進することで、肌のバリア機能を高めるとされる栄養素です。 

強い抗酸化作用をもち、活性酸素の増加による肌トラブルから守るはたらきも期待できます。 

ビタミンEは、アボカドやアーモンド、オリーブオイル、かぼちゃなどの食べ物に含まれています。脂溶性ビタミンで、油と一緒に摂ると吸収率が高まるため、炒め物にするなどして摂取すると良いでしょう。 

必須脂肪酸

必須脂肪酸は、肌を守るために必要な皮脂の原料で、不足すると肌が乾燥するおそれがあります。乾燥肌の方は特に意識して摂取し、肌の乾燥を防ぎましょう。 

必須脂肪酸はイワシやサバ、エゴマ油などに含まれます。 

亜鉛

亜鉛は必須ミネラルのひとつで、皮膚や粘膜を健康に保つはたらきをもちます。また、肌のターンオーバーの維持に必要な栄養素でもあるため、健やかな肌を保つには欠かせません。 

亜鉛を多く含む食べ物には、牡蠣や牛赤身肉、豚レバー、チーズなどがあります。ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂ることで、効率良く吸収できます。 

乾燥肌の人が食事をする際のポイント

乾燥肌対策として食事をする際に気を付けたいポイントをご紹介します。

肉・魚・卵・大豆などのタンパク質はローテーションで食べる

タンパク質を「肉だけ」「卵だけ」というように、特定の食べ物からのみ摂取していると、タンパク質以外の栄養素が偏ってしまいます。 

特定の食べ物からのみタンパク質を摂取するのではなく、肉、魚、卵、大豆をバランス良く食べて、さまざまな食材から摂取することが大切です。

例えば、朝は卵料理、昼食は肉料理、夕食は魚料理というようにすると、栄養の偏りを避けられます。

また、タンパク質は大きく、肉・魚・卵を含む動物性タンパク質と大豆を含む植物性たんぱく質に分けられます。

タンパク質を効率良く摂取するのであれば、1食のなかで動物性タンパク質と植物性タンパク質を1:1の割合で摂取するのが理想です。朝の卵料理に納豆をプラスする、夕食の魚料理に豆腐をプラスするといったように、タンパク質を含む食べ物を複数食べるよう意識しましょう。 

野菜を多く摂る工夫をする

野菜は生のままだとたっぷりに見えても、加熱すれば水分が飛んで少なくなります。生野菜のサラダをたくさん食べても、実際に摂取している野菜の量はわずかということは珍しくありません。

野菜をたくさん摂取するには、炒める、煮るなどの加熱調理でカサを減らすのがおすすめです。そうすれば、少量でお腹いっぱいになることなく効率良く野菜を摂取できます。 

加えて、調理法にも気を配りましょう。ビタミンAを含む野菜(にんじんやほうれん草など)は、油と一緒に摂取することで吸収率が高まります。炒める、揚げるなどして、油と一緒に摂取するよう心がけましょう。 

ファストフードは控える

忙しいときには便利なファストフードですが、ビタミンやミネラルが少ない傾向にあるので、できれば頼らないようにしましょう。 

ファストフードを摂りすぎると、肌のターンオーバーが乱れ、乾燥肌になるおそれがあります。肌の良いコンディションを保ちたいなら、できるだけ自炊し、外食についても栄養バランスが取りやすい定食を選ぶなど工夫しましょう。 

まとめ

乾燥肌におすすめの栄養素と食べ物をご紹介しました。肌が乾燥しているということは肌のターンオーバーが乱れているということなので、スキンケアに加えて食事などの見直しが大切です。

毎日の食事で肌に必要な栄養素をすべて摂るのは難しいかもしれませんが、不足分はサプリメントなどを活用しつつ、できる範囲で栄養バランスに気を付けましょう。