平成18年12月
新商品はない。試される営業企画力
〜ロングセラー商品「すしのこ」20年ぶり売上増〜
タマノイ酢梶i本社:大阪府堺市 社長:播野 勤)
タマノイ酢鰍ヘ、今、「営業」の改革に取り組んでいます。
● 1年間、新商品は出さない。
● 既存商品のみで、売上、昨年対比105%を達成する。
これが、社長から2006年の営業に課せられた課題です。
流通で年2回行われる大きな商談(春夏、秋冬の棚割り商談)に新商品を1品も持っていかないメーカーはほとんどありません。もちろんバイヤーは驚き、そして少し怒ります。そんなバイヤーに営業は伝えます。「私たちは今、試されているんです。既存商品だけで、いかに売上を伸ばすか・・・。」
では、いかにして売上をプラスオンしていくのでしょうか。カギになるのは「企画力」。つまり、自社商品を売るだけでなく、お取引様である店全体の売上増に貢献できる売り場の提案をすることです。
ここで、最近、発刊された「まだある。今でも買える“懐かしの昭和”カタログ」(大空文庫、初見健一 著)でも紹介されたタマノイ酢のロングセラー商品「すしのこ」で、その一例をご紹介します。
「すしのこ」は、1963年にタマノイ酢から発売され、手軽に酢めしができることで、長年ご愛顧いただいているロングセラー商品です。2005年度上期までのここ20年、「すしのこ」の売上げは前年比100%前後でしたが、前年度下期に108%を達成しました。
一女性企画担当者がパッケージの裏に載せた「レトルトパックのご飯でおいしい酢めし」という何気ない新提案が消費者の方々に好評を得ているためです。近年、レトルトパックのご飯は、加工食品の中でも売上を伸ばしています。その理由に、一人暮らし世帯が増えているということが挙げられます。学生、単身赴任、一人住まいの高齢者の方々にこの企画が受け入れられています。これまで、家でお寿司を作るとなれば、沢山のご飯を硬めに炊いて木桶で作るといった大業なイメージでした。一世帯当りの人数が減っている今、一人分からでも簡単においしく酢めしができる「すしのこ」は家庭の味を手軽にお一人様からでも楽しめる新しいアイテムとなっているのです。昔から変わらない良さとおいしさの「すしのこ」は、新しいお客様のライフスタイルに合せてご利用頂いています。これから、より高齢化や少子化が進む中、『一人分のごはん』をどのように素敵なものにするかがキーワードになってくるはずです。タマノイ酢では、時代のニーズに合わせた企画提案をすることで、今年度さらなる売り上げ増を目標としています。
20年ぶりの売上げ増の理由
理由その@
一人暮らしのパックご飯ユーザーの利用
「すしのこ」の最大の特徴は具が入っていない粉末タイプであること。そのため、パックご飯にかけて混ぜるだけで一人分からおいしい酢めしを作ることができます。また、具材を工夫することで自分好みのお寿司が簡単に手作り できてしまいます。そのため、パックご飯を購入している方々が簡単に酢めしにアレンジできるとじわじわとすしのこユーザーとなっていったのです。
理由そのA
売り場の活性化
お客様に便利な使い方が分かりやすいよう、「すしのこ」とパックご飯を同じ売場に。また、『美肌丼・デトックス』をキーワードにしたメニュー提案も。「すしのこ」だけでなく、これらの企画に関連する商品も消費者が手に取ってしまう売り場を展開。
例
○パックご飯と「すしのこ」の陳列
○新メニューの提案
タマノイ酢社員が売り場担当者のパイプ役となり、異素材を同じ売り場に。ただのメニュー提案で終わらせず、売り場の展開を具体化している。
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